近年勇定枝や間伐材の処理が問題となっている一方, 樹木から放出されるフィトンチッドが人体に有効であることが知られている。本研究において公園緑地や街路で廃材を出す樹種についてフィトンチヅドの放出が認められ, その量は破砕が細かいおがくずにおいて最大であるが, 破砕程度と放出量の関係は樹種によって異なることが判った。また放出されるフィトンチヅドの構成は破砕状態によって割合が異なり, さらにおがくず状態でのみ放出されるフィトンチッドの存在が示唆された。廃材となる樹種が放出するフィトンチッドの特性が明らかにされたことから, フィトンチヅド効果に着目したウヅドチップ利用の可能性が確かめられた。