2025 年 42 巻 3 号 p. 382-385
成人男性の橈骨遠位部掌尺側縁の骨形態を調査した.2017-2024 年に橈骨遠位端骨折に対して,掌側ロッキングプレート(PLP)固定を行った男性103 例(平均年齢54.4 歳)の健側手関節X 線側面像を用いた.橈骨遠位部掌尺側縁の突出の程度を示す指標であるteardrop height(TH)は平均10.2(標準偏差1.4)mm,傾斜を示すteardrop inclination angle(TIA)は平均36.4(標準偏差7.1)°であった.TH とTIA の間には有意な関係が認められたものの,その相関は弱いものであった(p<0.01,r=0.32).TH およびTIA と年齢はいずれも有意な相関を認めなかった.橈骨遠位部掌尺側縁の評価においては,単一の指標に依存せず,突出と傾斜の両者を包括的に捉える視点が,術前における骨形態の把握やプレート適合性評価の参考情報として有用である可能性がある.