日本手外科学会雑誌
Online ISSN : 2188-1820
Print ISSN : 2185-4092
学術集会発表論文
手指化膿性関節炎の治療についての検討
浦屋 有紀黒岩 宇河野 友祐前田 篤志鈴木 克侍藤田 順之
著者情報
ジャーナル 認証あり

2026 年 42 巻 6 号 p. 868-871

詳細
抄録

手指化膿性関節炎は早期治療が重要であるが,治療法や抗菌薬投与期間に明確な基準はない.本研究の目的は,当院における治療の現状を明らかにし,再手術に関連する因子を検討することである.当院で治療を行った9 名10 関節を対象とした.初回手術内容,抗菌薬投与期間,再手術率,関節の予後を調査し,再発例と非再発例の比較を行った.初回手術は洗浄掻爬のみが4 例,洗浄掻爬に関節仮固定,洗浄掻爬に関節固定,Masquelet 法が各2 例であり,再手術は洗浄掻爬のみで4 例中2 例,その他の手術で6 例中1 例に見られた.また,抗菌薬投与期間は平均58.5 日と長期であった.手術においては関節の安定化が再手術の減少や感染の鎮静化に有効な可能性がある.当院での抗菌薬投与期間は長期であり,再手術との関連は認めなかったが,抗菌薬投与期間は14–28 日が推奨されている.今後は抗菌薬の適正使用とともに,関節の安定化も含めた治療を検討する必要がある.

著者関連情報
© 2026 一般社団法人日本手外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top