近年,日本では核家族化や少子化等の影響を受け,学校の統廃合が進められている。しかし,小規模校であっても統合できない条件が示されており,統廃合の困難な学校が存在する。そこで,本研究では教科内容を取り扱う上で実習を含む授業を対象として遠隔地にいる学習者の活動を教員が時系列的に把握でき,効果的に指導できる教育支援用システムの構築とその評価を目的とした。本論文では,実習を含む授業として「プログラムによる計測・制御」を取りあげ,プロトタイプとしてシステムを構築し,教育での有用性について教員による意識調査から一定の評価を得ることができた。また,意識調査結果に基づき教育支援用システムを用いることで教員が遠隔地からでも教科にとらわれず,授業支援を行うことができることや,学習成果とその評価を蓄積し,評価支援ができる可能性が示唆された。