2022 年 64 巻 2 号 p. 149-158
本研究の目的は英語の文字に関する素地を育むプログラミングを取り入れた小学校外国語活動の授業を実践し,その教育効果を検討することである。小学校4年生34名を対象に,題材を道案内として,ビジュアル型プログラミング言語Scratchを用いた小学校外国語活動における試行的授業を実践した。分析の結果,本試行的実践は,プログラミングを取り入れた学習に取り組む中で,英語の音声と文字,意味とを結びつけ,聞くこと,話すことに加えて,文字に関する素地の育成につなげられることが示された。さらに,副次的な効果として,プログラミングを活用する必然性のある課題と結びつけることで,プログラミングへの理解を深めること,プログラミングへの学習意欲を高めることにつながることが示唆された。