日本血栓止血学会誌
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特集:血小板増加症
本態性血小板血症の治療
桐戸 敬太
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2021 年 32 巻 4 号 p. 376-382

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Abstract

本態性血小板血症(essential thrombocythemia: ET)の予後を規定する因子は,血栓・出血の合併,骨髄線維症や急性骨髄性白血病への移行および他の固形腫瘍の合併であるが,現時点では,ETを治癒に導く治療は確立されていないため,治療の目標は血栓・出血の抑制が主体となる.血栓・出血のリスクを評価し,それに沿って治療の選択がなされる.従来は,年齢と血栓・出血の既往歴のみに基づいてリスク分類が行われてきたが,最近ではドライバー変異の種類と心臓血管リスク因子の有無なども取り入れられている.さらには,非ドライバー変異の存在の影響も検討されている.治療手段は,アスピリンを用いた抗血小板療法と細胞減少治療に大別される.細胞減少治療としては,ハイドロキシカルバミドとアナグレリドがともに第一選択薬として位置付けられている.新たな治療薬としては,JAK阻害剤ルキソリチニブおよびインターフェロン等があり臨床試験が進んでいる.

1.はじめに

本態性血小板血症(essential thrombocythemia: ET)は骨髄増殖性腫瘍(myeloproliferative neoplasms: MPN)に分類される疾患であり,ドライバー変異の存在と血小板を中心とした骨髄系細胞の増加を特徴とする1.ドライバー変異としては,JAK2V617F,Calreticulin exon9変異およびMPL変異が知られており,国内外の報告でもその出現頻度は40~50%,20~30%および10%程度とされる.ETの生命予後は,健常人と比べると著しく劣ることはないとされる.一方,血栓・出血の合併率は高く,発症・診断時にすでに20%程度の頻度で合併している.その後の経過中にも,約20~30%の症例で血栓・出血の併発がみられる1.このため,現時点においてもETの治療は血栓・出血の合併の抑制することが中心となっている.一方,ETでは様々な全身的な症状を伴うことも多く,生活の質や社会的活動に影響を認めることもある2

2.ETにおける血栓傾向の病態生理

ETを含むMPNにおいて,血栓合併の病態については,血小板や赤血球のみならず好中球,単球および血管内皮細胞などが関与していることが明らかになりつつある3, 4.JAK2V617Fを発現している好中球や血管内皮細胞ではPセレクチンやインテグリンなどの接着分子の発現が増加していることが確認されている.また,MPN症例では炎症性サイトカインの産生上昇,また好中球から放出され血栓傾向に関わるとされるNETs(neutrophil extracellular traps)レベルが高いことが確認されている.さらに,MPN症例では,血管攣縮による冠動脈疾患の合併が高く,これには赤血球から放出される細胞外小胞の一種であるmicrovesicleが関与している.

3.ETの予後とリスク評価

1)生命予後のリスク評価

ET症例の生命予後は,一般的に同年齢の健常人と異ならないと考えられている.生命予後に関連する因子としては,白血球数増加,血栓の既往および年齢が抽出されており,これをもとにした生命予後予測スコアがIPSET(international prognostic score for ET)として発表されている5.その後,ETにおいても多くの遺伝子変異の関与が明らかとなり,予後との関連性についても解析が進められた6.これらの遺伝子変異情報をも組み込んだETの予後予測システムとしてMayo ClinicのTefferiらはMIPSS-ET(mutation-enhanced international prognostic system)を発表している7.このシステムでは予後不良遺伝子変異(SRSF2SF3B1U2AF1もしくはTP53)が存在する場合2点,60歳以上を4点,男性である場合を1点そして白血球数が11,000/μLを1点として,低リスク(0,1点),中間リスク(2~5点)および高リスク(6点以上)に層別化している7.それぞれの群の生存期間中央値は,34.4年,14.1年および7.9年であった.表1にIPSETおよびMIPSS-ETを示す.

表1 ETの生命予後評価(IPSETとMIPSS-ET)
A スコアの実際
IPSET MIPSS-ET
リスク因子 スコア
年齢 60歳以上 2 4
60歳未満 0 0
白血球数 11,000/μL以上 1 1
11,000/μL未満 0 0
血栓症既往 あり 1
なし 0
性別 男性 1
女性 0
高リスク遺伝子変異* あり 2
なし 0
B スコアに基づいた予後評価
スコア リスク分類 生存期間中央値
IPSET 0 低リスク 到達せず
1~2 中間リスク 24.5年
3~4 高リスク 14.7年
MIPSS-ET 0~1 低リスク 34.4年
2~5 中間リスク 14.1年
6> 高リスク 7.9年

*高リスク遺伝子変異:SRSF2SF3B1U2AF1もしくはTP53の変異

2)血栓・出血のリスク評価

ETにおける血栓・出血発症のリスク因子としては,年齢(60歳以上)と血栓・出血の既往とすることが一般的であった8.これらの因子に加えて,JAK2V617F変異の存在,糖尿病,高血圧症,脂質異常症および喫煙などの心臓血管リスクの存在を加えた新たなリスク分類として,IPSET-TおよびRevised-IPSET-Tが提唱されている9, 10.NCCNガイドラインをはじめ,最近の海外のガイドラインではIPSET-TもしくはR-IPSET-Tが採用されている.表2および表3にIPSET-TおよびR-IPSET-Tを示す.白血球数の増加が血栓リスクとなるかについては,さまざまな議論がある.最近のメタアナリシスでは,白血球数の上昇(正常値以上)はETにおける動脈血栓リスクと関連(relative risk 1.65)することが示されている11.血小板数の増加は,出血リスクと関連している12

表2 IPSET-Tに基づいた血栓リスク評価
A スコアの実際
スコア
年齢 60歳以上 1
60歳未満 0
血栓症の既往 あり 2
なし 0
JAK2V617F あり 2
なし 0
心臓・血管リスク あり 1
なし 0
B スコアに基づいた予後評価
スコア 0~1 低リスク
2 中間リスク
3~6 高リスク
表3 R-IPSET-Tに基づいた血栓リスク評価
超低リスク 低リスク 中間リスク 高リスク 高リスク
年齢 60歳未満 60歳未満 60歳以上 60歳以上 問わず
血栓症既往 なし なし なし なし あり
JAK2V617F変異 なし あり なし あり 問わず

4.ET治療の実際

ET治療の目的は,血栓・出血の抑制である.国内での治療の概略を表4に示す.以下には,それぞれの治療方法について,その根拠となったエビデンスについて示す.

表4 血栓リスクに基づいたET治療
超低リスク 低リスク 中間リスク 高リスク
アスピリン なし 適応 適応 適応
細胞減少療法 なし なし 適応 適応

1)抗血小板薬

ETに対する抗血小板剤として,一般的には低用量アスピリンを用いることが推奨されている8.しかしながら,PVとは異なりETにおけるアスピリンの血栓抑制効果については,前向きに臨床試験では検証がなされていない.低リスクET症例を対象とした後ろ向き解析研究では,未治療群とアスピリンを中心とした抗血小板療法を受けた群では,血栓イベントの発症率には相違を認めない結果であった13.ただし,JAK2V617F陽性群に限ると抗血小板療法群では静脈血栓の発症が低く,また心血管リスクを要する群についての解析では,抗血小板療法群で動脈血栓が低かった13.さらに,低リスクET症例についてドライバー変異に基づいて,抗血小板療法と無治療観察とを比較した解析が行われている14.この解析では,CALR変異陽性例については,低用量アスピリンにより血栓イベントの発症率は抑制されず,逆に出血の合併症率が増加することが確認されている14.なお,ETにおける抗血小板療法に関してのメタアナリシスも行われているが,明らかな血栓抑制効果は確認されなかったと結論づけられている15.最近,アスピリンの投与方法の違いにより,ET症例における血小板機能の抑制効果に相違がみられるかについての研究結果が発表されている16.COX1阻害を指標とした解析により,1日1回投与と比較し1日に2ないし3回投与することで有意に血小板機能が抑制されるとしている16

2)細胞減少療法

(1)ハイドロキシウレア

①ハイドロキシウレアのエビデンスと位置づけ

ETにおける細胞減少治療においてハイドロキシウレア(hydroxyurea: HU)は,長らく中心的な役割を果たしている.HUがETに対して,血栓の合併を抑制していることは,1995年に発表された前向き試験において確認されている17.さらに,アナグレリドを対照とした2つのランダム化比較試験が行われており18, 19,血栓イベントの抑制についてHUはアナグレリドにまさる18,あるいは同等である19ことが確認されている.これらの臨床試験は,高リスク症例を対象としているが,最近40~59歳でかつ他のリスク因子(血栓既往,高血圧症や糖尿病などの心血管リスク因子および150万/μL以上の血小板増加)のない群を対象として,HU+アスピリンとアスピリン単独での2群の前向き比較試験の結果が発表された20.プライマリーエンドポイントは,動脈・静脈血栓の発症,重篤な出血の合併および心血管合併症のいずれかまでの期間とされた.両グループでの相違は認められなかった.また,生存や骨髄線維症・AMLへの移行についても両群では差がない結果であった.これより,この年齢の群でかつ他のリスク因子のない場合には,HUの使用は推奨されないと結論づけられている20.一方,米国のSEERデータベースをもとにした後ろ向きコホート研究により,66歳以上のET症例では,HUの使用と血栓イベントの低下また生存率の改善との関連が確認されている21

②ハイドロキシウレアの有害事象

HUに関連する有害事象としては,皮膚・粘膜障害や発熱などがある.HUで治療を行ったMPN症例3,411例についての解析では,約5%でこれらの有害事象が認められている22.また,PVおよびETにおけるHUの使用は非黒色腫皮膚癌の発症リスクとなることも指摘されている23.国内からの報告例は少ないが,我々は最近HUでの治療中に頭皮に扁平上皮癌を発症したPV症例を経験している24.日本人症例においても,皮膚癌の発症は注意すべきHUの有害事象と考えられる.HUが骨髄線維症やAMLの病型移行を促す可能性については,多くの議論がなされている.Blast phase MPN症例のうち,HUの治療歴を有する場合にはTP53変異を伴う例が多いことが報告されていることなどより,HUの使用がMPNにおける病型移行のリスクとなるのではないかとも想定された.しかしながら,その後の観察研究においては,HUと病型移行との関連性は明らかになっていない25

(2)アナグレリド

①アナグレリドのエビデンスと位置づけ

アナグレリドは,当初phosphodiestrase III阻害剤として開発されたが,血小板減少作用を有することが明らかになり,ヨーロッパでは1990年代よりETの治療薬として用いられてきた.その後,HUを対象としたランダム化試験によりその血栓・出血の抑制効果について検証を受けている18, 19.国内においても,高リスクET症例を対象としたPhaseIII試験が行われ,血小板減少効果と安全性について評価された26, 27.これらの臨床試験の結果をもって,国内のガイドラインにおいてはアナグレリドは,高リスクET症例の細胞減少治療の第一選択薬として位置付けられている8.さらに,国内からは観察研究として高リスクET症例に対するアナグレリドの血小板減少効果についての発表がなされている28, 29

②アナグレリドの有害事象

アナグレリドの有害事象としては,国内臨床試験などでも頭痛や動悸が比較的高頻度に確認されている.アナグレリドが心機能を低下させるかについては,HUを対象に左室駆出率を指標としてランダム化比較試験で検証が行われている30.その結果,左室駆出率の変化は両群で相違がないことが確認された30.一方,アナグレリドの投与と腎障害との関連性が指摘されており31,今後の展開には注意する必要がある.ヨーロッパでの大規模な解析では,アナグレリドとアスピリンの併用により,出血リスクが増加するとの指摘もなされている32

5.妊孕可能年代でのET症例への対応

ETは,妊孕性のある年代の女性にも比較的多く発症する.このような年代のET症例では,妊娠前および妊娠・出産に関する課題にも対応する必要がある.一般的に,ET症例においては正常出産にいたる比率が低いことが指摘されている.2018年に発表されたGreisshammerらの文献をもとにした解析では,正常出産率は68.5%であった33.また,母体の合併症として重篤な血栓が1.8%,出血が2.4%に確認されている33.イギリスにおける前向きコホート研究では,2010年から2012年にMPNを伴う妊娠例が58例あり,うち47例はET合併例であった34.この報告では,流産率は1.7%であった.一方,9%に子癇前症の合併が見られている34.最近発表されたメタアナリシスでは,1,210例のMPN症例の妊娠のうち,71.3%が正常出産であった35.ET症例に挙児希望がある場合には,あらかじめこのようなリスクがあることを,血液内科医のみならず産科医も交えて十分に話し合っておく必要がある.

ET症例が妊娠した場合の対応については,症例数も少なく明確なエビデンスに基づいた治療指針は構築されていない.海外のガイダンスではアスピリンや低分子量ヘパリンを用いた血栓予防が推奨されている36.また,以前の妊娠時に正常出産にいたらなかったり血栓・出血の合併を認めた場合,あるいは血小板数が著明に増加している場合には,細胞減少治療の併用を検討する.細胞減少治療としては,HUは催奇形性の問題,アナグレリドは胎盤を通過し胎児の血小板減少を誘発するなどの懸念があり一般的には禁忌である36.一方,インターフェロンについては,その併用により正常出産に至った症例が国内外より報告されている37.特にPEG化製剤の併用が望ましいとの意見がある36.ただし,国内においては,ETに対するインターフェロン治療は適応外使用であることは,留意しておく必要がある.アスピリンとインターフェロンの使用については,正常出産のオッズ比上昇と関連することが,最近発表されたメタアナリシスで報告されている35

6.開発中・臨床試験中の薬剤

ETに対する新たな治療薬の開発も進められている.以下に代表的な薬剤について示す.

1)ルキソリチニブ

JAK1/JAK2阻害剤ルキソリチニブは,国内外で骨髄線維症および真性多血症の治療薬として承認を受けている.骨髄線維症に対しては,脾腫の軽減および全身症候の改善効果が確認されている.真性多血症においては,HU不応・不耐容症例に対して,ヘマトクリット値低下を含めた血液所見の改善,脾腫軽減さらに全身症候の改善効果が認められる.ETを対象としたルキソリチニブの臨床試験についても,HU不応・不耐容例を対象として行われている.ルキソリチニブの投与量ごとに比較を行ったPhase2試験では,25 mgの1日2回投与群および50 mg 1回投与群血小板数の低下効果および全身症状の改善が得られることが確認された38.一方,同様にHU不応・不耐容のET症例について,ルキソリチニブとbest available therapy(BAT)にランダムに振り分けられたPhase2試験(MAJIC-ET試験)では,1年時点での両群におけるcomplete response(血小板数<40万/μL,白血球数1万/μLおよび脾腫を認めず)に有意差は確認できなかった39.また,血栓・出血および病型移行についても両群で差は見られなかった39.MAJIC-ET試験症例を対象して,ドライバー変異および非ドライバー変異の存在が治療反応に及ぼす影響についても解析が行われている40.ドライバー変異の影響については,JAK2V617F変異陽性例では他の変異例と比較し,血小板減少効果が得られやすい傾向にあった.ルキソリチニブ中断に至る理由として,JAK2V617F陽性症例では病型移行が多かったが,非JAK2V617F陽性では治療不応が多かった.非ドライバー変異は,ベースラインにおいて約30%の症例で認められており,TET2変異,TP53変異およびSF3B1変異の順に頻度が高い結果であった.TP53変異およびSF3B1変異の存在は,病型移行との関連性が確認された.ルキソリチニブの使用はこれらの変異による病型進行の抑制への関与は確認できなかった40

2)インターフェロン

ETを対象としたインターフェロン(interferon: IFN)の臨床試験は,古くは1980年代まで遡る41.当初は,その有害事象のために高い中断率が課題であった.2000年代以後に,ポリエチレングリコール(PEG)を結合させた製剤が開発され,ETを含むMPNに対する臨床試験が行われている.Qunitas-Cardamaらは40例のPVおよび39例のET症例に対してPEG-IFN-α-2aを用いた臨床試験を行っている42.観察期間中央値は21ヶ月であり,ET症例のうち76%において血小板数が40万/μLかつ血栓症の合併なしと定義されたcomplete hematologic response(CHR)が得られている.JAK2V617F変異陽性についてはallele burden(AB)値の変化も経時的に解析がなされており,ET症例では1例でJAK2V617F ABの完全な消失が確認されている42.この集団については,さらに観察期間中央値42ヶ月後43および83ヶ月後44のfollow-up解析が行われている.83ヶ月解析時点までの脱落者は18例(22%)であった.HUに不応・不耐容の高リスクET(65例)およびPV(50例)症例を対象とした,PEG-IFN-α2aのPhase2試験も行われている45.プライマリーエンドポイントは,ELN(European Leukemia Net)基準での完全寛解(complete response: CR)および部分寛解(partial response: PR)の到達率とされた.ET症例では22%がCR,38%がPRに到達しており,CALR遺伝子変異陽性例の方がCR達成率が高い結果であった45.イギリスからは,臨床試験外で様々な理由によりIFNで治療を受けたET症例の治療成績についても報告されている46.53例が解析対象であり,うち40例でCHRが達成されている.追跡期間中央値は9年であり,治療中断に至った例は6例(11%)のみであった.また,骨髄線維症およびAMLへの移行例は認められなかった46.国内においては,IFNは未承認であるが妊娠例などを中心に使用例の報告がなされている37.新たなIFNとしては,Ro-PEG-IFN-α2bが注目されている.これまでにPVを対象とした臨床試験の結果が報告されている.HUをコントロール群としたランダム化Phase3試験(PROUD-PV試験)では,血液学的効果・脾臓縮小効果についてHU対するRo-PEG-INF-α2bの非劣勢が証明されている47.さらに,この試験の登録症例については,延長試験(CONTINUATION-PV試験)に進み引き続き解析が行われている.Ro-PEG-INF-α2b群ではCHR到達例の比率がその後も増加したのに対して,HU群では低下したことから36ヶ月時点での解析ではRo-PEG-INF-α2b群の方が勝る結果となった47.また,JAK2V617F ABについてもRo-PEG-INF-α2b群では低下傾向を維持していた.現在,ETについてもアナグレリドを対象としたRo-PEG-INF-α2bのランダム化試験(ClinicalTrials.gov Identifier: NCT04285086)が行われており,国内からもいくつかの施設が参加している.

3)その他

TP53制御に関わる分子であるMDM2をターゲットとしたIdasanultin,Lysine-specific demethylase1(LSD1)阻害剤であるIMG7289(bomedemstat)などが開発中であり,臨床試験が進められている48

7.結論

ET治療において,血栓リスクのコントールについては前向き臨床試験も行われ,エビデンスが確立されつつある.一方,ETの病的クローンを根絶を目指し,病型移行の抑制ひいては治癒を目標とした治療法の開発はまだ発展途上である.今後は,血栓・出血イベントの抑制のみならずETの治癒を目指した治療の確立が必要であると考えられる.

著者の利益相反(COI)の開示:

講演料・原稿料など(ノバルティスファーマ株式会社,武田薬品工業)

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