熱物性
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論文
懸架白金薄膜面方向の熱伝導率および電気伝導度の測定
張 興謝 華清藤井 丕夫高橋 厚史吾郷 浩樹清水 哲夫阿部 秀和
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2005 年 19 巻 1 号 p. 9-14

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抄録
本研究は定常短細線加熱法によるカーボンナノチューブの熱伝導率測定に関する研究の一部として、白金ナノプローブ自体の電気的および熱的特性を測定したものである。Si 基板に電子ビームリソグラフィによるパターン化、電子ビーム蒸着法による製膜およびエッチング処理などによって、厚さ40 nm、幅360-600 nm 、長さ約6 μmの懸架白金ナノプローブを製作した。10°Cから60°Cの温度範囲でプローブの電気抵抗を測定し、懸架白金ナノプローブの電気抵抗の温度係数を求めた。さらに、真空中で通電加熱し、一次元熱伝導モデルを用いて、懸架白金薄膜面方向の熱伝導率を算出した。その結果、懸架白金薄膜面方向の熱伝導率および電気伝導度とその温度係数がバルクの値より大きく低下することが明らかになった。
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© 2005 日本熱物性学会
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