実在的な固体接触界面における熱抵抗現象の理解に向けて熱抵抗とその因子の局所的な関係を評価するため,周期加熱法とロックインサーモグラフィを組み合わせて界面熱抵抗分布を計測する手法を開発した.2層の薄板からなる10
-6 m
2⋅K/Wオーダーの低熱抵抗界面試料について,横方向から温度波の変化を直接観察する方法と,面鉛直方向から温度波の位相遅れ分布を取得する方法の2通りのアプローチで熱抵抗分布を評価した.その結果2.5 μmの超高分解能で界面に沿う線分布が得られ,2.5 mmの狭い範囲に約30%の差異があることを明らかにした.さらに約70 μmの高分解能で二次元分布が得られ,界面形状に依存する熱抵抗の差異を定量的に可視化することに成功した.
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