熱物性
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論文
定量的構造活性相関による有機化合物の超臨界CO2への溶解度の計算
冨田 大輔小西 つむぎ蛯名 武雄横山 千昭
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2007 年 21 巻 3 号 p. 137-142

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抄録
理論的線形溶媒和エネルギー関係(TLSER)は理論計算により求められる分子パラメータの組み合わせを用いる方法である。従って、TLSER と定量的構造活性相関(QSAR)に基づいて有機化合物の超臨界CO2 中への溶解度を計算することは、従来の経験的な相関法に比べて溶解度計算の外挿性において優れている。本研究では308 K、 20MPa における32 の有機化合物の超臨界CO2 への溶解度を溶質の4 つの分子特性(分極率指数、分子軌道の塩基性度、静電的塩基性度、静電的酸性度)を用いた理論的線形溶媒和エネルギー関係に基づく相関を行った。溶質の分子特性はPM3 法、COSMO-PM3 法により求めた。多くの物質で良い相関が得られたが、いくつかの物質については比較的大きな偏差が見られた。
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© 2007 日本熱物性学会
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