日本獣医麻酔外科学雑誌
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短報
外科的切除により跛行が消失した限局性化骨性筋炎の犬の一例
鈴木 亮一島田 昌和森本 匡洋神野 信夫鈴木 周二余戸 拓也原田 恭治道下 正貴原 康
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2023 年 54 巻 2 号 p. 45-52

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抄録

3歳4ヶ月齢の避妊雌のドーベルマン・ピンシャーが、右後肢の跛行が進行していたため紹介来院した。整形外科的検査では股関節の可動域が減少し、右大臀筋および大腿部骨格筋の萎縮が明らかに認められた。コンピュータ断層撮影では右坐骨腹側から右大腿骨転子窩尾側に伸びる骨塊が認められた。Von Willebrand病1型遺伝子のDNA検査では遺伝子変異は認められなかった。骨塊は外科的手術により切除され、組織学的に化骨性筋炎と診断された。運動機能は顕著に改善し、術後363日目においても再発は認められなかった。

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© 2023 一般社団法人日本獣医麻酔外科学会
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