日本家畜臨床学会誌
Online ISSN : 1883-4604
Print ISSN : 1346-8464
ISSN-L : 1346-8464
羊における馬酔木中毒例
味戸 忠春安斉 秀行森川 寿三照井 信一
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 24 巻 1 号 p. 19-22

詳細
抄録
馬酔木(Pieris japonica)には、ピエリストキシン(Pieristoxin)やグラヤノトキシン(Grayanotoxin)、アセボトキシン(Asebotoxin)、アンドロメドトキシン(Andromedotoxin)と呼ばれる配糖体が含まれ、山羊、羊および牛における中毒例がしばしば報告されている。今回、福島県下A農場で飼育中の羊および山羊が呼吸困難と突然死を呈し、剖検により胃内から馬酔木の葉が回収されたことから、馬酔木中毒と診断した。剖検所見では、肺における重度の水腫、出血が特徴的であった。牧場の敷地には、観賞用に馬酔木が植えられており、刈り取られた葉が綿山羊に与えられたためであった。
著者関連情報
© 日本家畜臨床学会
前の記事 次の記事
feedback
Top