代謝プロファイルテスト(MPT)における血液サンプルの採取・保存条件を、健康な黒毛和種成雌牛5頭を用いて検討した。血清分離剤を用いて速やかに分離した血清(血清)に比べて、ヘパリン加血漿は遊離脂肪酸(FFA)、βヒドロキシ酪酸(BHB)、総コレステロール(T-cho)、リン脂質(PL)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、γグルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GTP)が低値、βリポ蛋白(β-lipo)、総蛋白(Tp)、アルブミン(Alb)が高値を示した。全血を室温2時間放置後の血清は、尿素窒素(BUN)とγ-GTPが高値を示した。血糖(Glu)は血清とヘパリン加血漿に差はなかった。
分離血清はGlu、BHB、T-cho、Tp、Alb、BUN、無機リンでは冷蔵・冷凍保存とも7日目まで安定していたが、FFA、PL、β-lipo、Ca、AST、γGPTは7日以前に変化が見られた。
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