獣医皮膚科臨床
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症例報告
アトピー性皮膚炎と鑑別を要した犬の皮膚科的心身症
永田 雅彦柴田 久美子入交 眞巳Andrew U. Luescher
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2000 年 6 巻 1 号 p. 1-4

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抄録
アトピー性皮膚炎と診断されていた犬に精神的要因が関与していた2症例に遭遇した。第1例は6カ月齢, 雄の柴犬で3カ月前より四肢の舐性行動がみられた。臨床像よりアトピー性皮膚炎が疑われたが, アレルギー検査は陰性で, 生活歴より強迫性障害と診断し, 行動矯正により略治した。第2例は6歳齢, 雌のシー・ズーで3年前より皮膚病がみられた。臨床像はアトピー性皮膚炎に合致し, アレルギー検査でコナヒョウヒダニ陽性であった。治療により改善を認めたが, エピソード的な掻破行動が反復。生活歴より強迫性障害と診断し, 行動矯正およびクロミプラミンにより略治した。
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© 2000 日本獣医皮膚科学会
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