抄録
1.1991年2月、北海道石狩・留萌間(90km)に生息するノウサギ・キツネの生息密度をビュツフォン法によって調べた。2.密度は、標高300m以下の人家をふくむ平野・丘陵地帯でノウサギ0.0248頭/ha、キツネ0.0271頭/haと推定され、また標高300m以上の山間高地帯でノウサギは0.0114頭/haと推定されたがキツネは零であった。また両種の平均密度(信頼度95%)はノウサギ0.0190±0.0098頭/ha、キツネでは0.0155±0.0051頭/haとなる。3.1985年との密度比較によると、ノウサギは前回調査の平均密度0.0531頭/haに対し64%の減少となった。しかしキツネでは、著しい変動がみられなかった。なお、これらの変動は年次の捕獲にも反映し、ノウサギの著しい減少が認められた。