抄録
アメリカでの日本語学習経験を持ち、日本に勤務中の在日アメリカ人の多くが日本語ニュース・メディアに対する興味が高い点は、アメリカでビジネス関係に携わっている日本語学習者にも見られる一般的な傾向である。新聞及びテレビ・ニュースの特徴を共時的にそして通時的に分析した結果、語彙及び構文にさまざまな共通点が見られる事実を基本に、新聞及びニュースを日本語で理解できるようにするための一方法としての「通時的/共時的教授法」(タテ/ヨコ教授法)を用いて日本語ニュース・メディアの聴読解訓練を施した。この方法で学習した学生に高い学習効果が見られた点を踏まえ、その教授法の基本理論を述べると同時に授業現場での4技能訓練への応用性を提示する。