日本地すべり学会誌
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論文
黄土高原二道岔地すべりの不安定化と地すべり土のせん断強度の関係
宜保 清一中村 真也佐々木 慶三趙 廷寧
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2007 年 44 巻 3 号 p. 156-161

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抄録
せん断試験により得られた強度定数を活用して, 黄土高原二道岔地すべりの不安定化のメカニズムについて議論した。移動層は馬蘭黄土からなり, 馬蘭黄土と頁岩基盤の境界付近がすべり面となっている。まず, すべり面採取土についてリングせん断試験を行って完全軟化強度および残留強度特性を明らかにし, 地すべりを再滑動させる地下水位を安定解析により算定した。次に, 地すべりの初生には, 平均すべり面強度を低下させる低い残留強度の関わりが不可欠であることを明らかにした。
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© 2007 公益社団法人 日本地すべり学会
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