四国の三波川帯南部に位置するトウジ山では地震や降雨に伴い崩壊が繰返し発生してきた。この場所で崩壊が繰返し発生する原因を明らかにするために崩壊周辺の地質踏査, 地震計による地震動観測を行った。その結果, 地質学的素因として崩壊崖が位置する尾根沿いには硬質な珪質片岩, 塩基性片岩が分布し, 尾根以外は泥質片岩からなること, 局所的に東西方向で鉛直に近に軸面を持つ褶曲が発達し軸面に平行な開口割れ目が発達していることがわかった。また, 地震動の増幅特性として, 地形効果により尾根に直交する方向に2~3HzのS波が3倍程度, 斜面被覆層の重複反射により14Hz付近のS波が6倍以上に増幅されることがわかった。