日本地すべり学会誌
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技術報告
異常出水による風化岩崩壊の対策検討事例
河内 昌史諸橋 栄一
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2024 年 61 巻 6 号 p. 244-249

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抄録

 長崎県松浦市高野地区にて発生した地すべりは, 令和元年8月豪雨によって大きく変動し, 地すべり土塊はほとんど流下した。大きな滑落崖が形成されその下方には基盤岩である風化玄武岩が広く露出した。滑落崖およびその上方斜面に対する対策工事が実施中であった令和3年8月に再び豪雨に見舞われ, 上方斜面から供給された多量の地下水により基盤岩が崩壊し, 滑落崖部の対策工が引きずられるように破壊されるに至った。これらの事象に対して, 滑落崖の崩壊・基盤岩の崩壊・多量の地下水を考慮した対策工を立案した。

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