信州大学工学部
1975 年 12 巻 1 号 p. 34-42
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昭和48年4月長野県鬼無里村でおこった地すべりについて, その周辺で測定された常時微動の波形からスペクトルを求めて表層の構造と比較してみた。地すべり崩落地に比較的近い地点における粘性係数を推定し, Q値を求めるとほぼ1-2の小さい値となった。地すべり発生時から約1年半経過した時期に再びおこなわれた観測と比較すると, 時間的推移によりスペクトルの形は変化しており, 卓越周期が明瞭にあらわれている。このことから表層における弾性的性質は地すべり以前の安定した状態に復元していると思われる。
日本地すべり学会誌
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