地すべり
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地すべり面強度定数決定のための軟岩用自動繰返し一面せん断試験機の開発
佐野 彰三田地 利之澁谷 啓
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1994 年 31 巻 2 号 p. 41-45

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抄録

地すべり運動の素因ともなっている堆積軟岩のせん断強度を測定し得る試験装置として新らたに軟岩用自動繰返し一面せん断試験機を開発した。
この装置の特徴としては (1) 上下せん断箱間の摩擦が除去できしかもその間隔を調整することができる。 (2) 供試体の上下両面で垂直応力測定することによりせん断箱内での供試体の周面摩擦を補正できる。 (3) 1個のインタクト試料からピーク強度及び残留強度を求めることができる。 (4) 多数回の自動繰返しや変位量の大きさを任意に選定できる。
この装置を用いてすべり面付近より採取した試料で試験を行ったがインタクト試料並びに再圧密したスラリー試料の残留強度はほとんど一致する試験結果を得た。この試験装置によって1個の供試体よりピーク強度と残留強度とを測定し得ることが実験結果より明らかとなった。

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© 社団法人日本地すべり学会
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