地すべり
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澄川地すべりの発生前の地すべり地形と地すべり変動
井口 隆
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1998 年 35 巻 2 号 p. 11-19_1

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抄録
1997年5月に発生した鹿角市八幡平澄川地すべりは, 過去に変動した地すべりの再滑動である。また, 秋田焼山火山の山麓に生じた, 大規模地すべり地形の移動体内に, 二次的に生じた地すべりである。澄川地すべりを含めた秋田焼山から八幡平火山一帯には, 巨大・大規模地すべり地形が多数分布しており, その移動体の一部が火山噴気の変質作用のために滑動し, 地すべり災害を発生させてきた。
澄川地すべりは, 表層部の変動量が比較的小さいのに対し, 内部の地層が絞り出されて遠方まで到達するスクイーズ型の変動を起こした。
過去の地すべり滑動の痕跡である地すべり地形の分布を表わした地すべり地形分布図は, 地すべりに関する研究の資料としてだけでなく, これから起きる地すべり発生場所の予測など広く防災行政にも活用できる資料として, 幅広い活用が期待される。
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© 社団法人日本地すべり学会
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