地すべり
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酸素・水素同位体比、鉱物組み合わせからみた澄川地すべり地のモンモリロナイトの生成環境について
川原谷 浩松葉谷 治
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1998 年 35 巻 2 号 p. 86-90_1

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抄録
秋田県八幡平の澄川地すべり, トロコ地すべり, ならびに長野県長野市地附山地すべり地に産する膨潤性に富むモンモリロナイトの酸素・水素安定同位体比を測定し, 各地すべり地の生成環境を推定した。その結果, 澄川は50~100℃, トロコは27℃, 地附山は50℃ 程度の生成温度を示す。生成に関与した水は, 澄川の場合, 現在の澄川の天水と火山性ガスの焼山噴気が様々に混合したもの, トロコと地附山は天水と海水の中間的な同位体比を示すもので, 現在の天水から生成したものではないことが判明した。
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© 社団法人日本地すべり学会
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