地すべり
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岩盤崩落と画像解析
北海道の例
山岸 宏光山崎 文明畑本 雅彦
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1999 年 35 巻 4 号 p. 16-25_1

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抄録
北海道では, 最近, 二つの岩盤崩落 (豊浜トンネル岩盤崩落, 第2白糸トンネル岩盤崩落が発生し, 国道229号の二つの主要トンネルを破壊した。豊浜トンネル岩盤崩落ではバス・乗用車でトンネル通過中の20名が犠牲となった。筆者らはこれら岩盤崩落の概要を述べるとともに, 1989年の越前海岸での崩落を加えて比較を行った。北海道における二つの崩落は新第三紀安山岩質水冷破砕岩の海蝕崖で発生し, 崩落岩体の体積は豊浜トンネル岩盤崩落が11, 000m3, 第2白糸トンネル岩盤崩落が65, 000m3であった。発生時期は前者が厳冬期, 後者が夏期であったが, 素因として地質的不連続面が重要であり, トリガーとして地下水の湧出が関与していることが共通している。さらに, 筆者らは第2白糸トンネル岩盤崩落のメカニズムを明らかにするため, 岩盤崩落の画像解析を試みた。その結果, 開口-トップリングーすべり (ズレ)-落下-転倒-すべり-分散, というコンピュータシミュレーションモデルを得た。この過程は単純な落下であった豊浜トンネル岩盤崩落と比較して, 複雑なものであった。
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© 社団法人日本地すべり学会
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