日本下肢救済・足病学会誌
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特集:糖尿病合併症管理料(30 分間に看護師は何をすべきか)
大学附属病院における糖尿病性足潰瘍予防に関する取り組み
大江 真琴竹原 君江真田 弘美
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2011 年 3 巻 3 号 p. 99-105

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抄録
東京大学医学部附属病院糖尿病足外来は糖尿病性足潰瘍の予防を目的として2006 年12月に開設され,2008 年4 月から糖尿病合併症管理料の加算が可能となった.2011 年3 月までに1321 名の糖尿病患者が糖尿病足外来を受診した.糖尿病足外来では医師,糖尿病看護認定看護師,大学院の創傷看護学教室の研究者が,糖尿病性足潰瘍のハイリスク患者の抽出,非潰瘍性皮膚病変のケアまたは専門家への紹介,足部のセルフケアに関する教育を行っている.このような取り組みを継続するにはマンパワーの不足が生じているが,糖尿病足外来受診者における足潰瘍の発生は2 名であった.従来の神経障害,血管障害,足変形などのリスク状態に加えて,炎症を伴う非潰瘍性皮膚病変などのよりハイリスクな状態を同定し,フォローすることが重要である.
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© 2011 日本下肢救済・足病学会
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