抄録
企業が何らかの行動をとる際には,その前提に必ず意思決定という過程が存在する。中小企業に限らず,企業経営とはこうした意思決定の連続であり,意思決定された内容および決定内容の実行方法により,企業の業績は大きく左右される。近年,企業経営にスピードが求められるようになったが,経営にスピードを求めるあまり,企業経営に多大な影響を及ぼす意思決定についても速さに任せて行うことになっても問題はないのであろうか。本稿では,こうした問題意識にもとづき,意思決定スピードと業績との関係について調査・分析を行い,考察を加える。