我が国では高齢化が進むなか,自宅で最期を迎えたいと望む人が増えているため,限られた人的資本で効率的に在宅ケアを行い,在宅ケアの質を保つ必要がある。その手段の1つとして多職種連携を行う際にさまざまな利点のある共通のICTツールの導入を推進しているが,導入していない施設も存在する。そこで,共通のICTツールを導入している地区の医療機関へのアンケートや在宅ケア関係者へのヒアリングから情報共有の現状を分析した。その結果,ICTツールを活用した多職種間の情報共有がじゅうぶんに行われていない背景には,情報共有の必要性に対する認識の不足や,ICTツールの導入による負担への懸念があることが示唆された。