顧客ロイヤルティを高めることは現代企業にとって重要な目標の一つである。ロイヤルティを分析する視点として「推奨」の程度が提唱されている。本稿では,推奨するという行為ではなく,推奨する「内容」によって顧客ロイヤルティの程度が異なるという視点から分析を行った。調査では推奨する内容を自由記述によりテキストデータとして収集し,それと顧客ロイヤルティの尺度を組み合わせて,推奨内容と顧客ロイヤルティとの関係について分析した。その結果,「安い」「品質」といった項目は回答頻度が高いが,ロイヤルティの高低とは関係が見られないということ,「豊富」という品揃えやサービスの充実に関係する項目がロイヤルティの高い顧客で見られた。