2023 年 2 巻 2 号 p. 165-175
本稿ではマーケティング実践史研究を類型化する試みを行っている。類型化の基盤としてそれぞれの研究がどのような目的で執筆され,どういう点に重点を置いているのかに注目した。また,時代区分についても検討材料としている。
本稿では①経営史におけるマーケティング実践史,②流通史におけるマーケティング実践史,③特定業界に特化したマーケティング実践史,④4Pを意識したマーケティング実践史の4つの類型に区分した。それぞれについて特徴が見られた。
類型化することでマーケティング史研究(特に実践史)についてどの様な傾向があるのかを整理することができる。また,実践史に関連した未開拓・未発達な研究領域も明らかにすることができたと考える。