自閉症の2症例について音楽療法カンファレンスを行った。症例1は18歳の女子で、音楽療法の目標は情緒の安定と落ち着いた活動を行うことである。ビデオを供覧しながら、セッション中に母親が不在になると落ち着かなくなることにどう対処するか、自閉症児の鏡への反応と自己認識の発達、高校入学後の情緒の不安定に音楽療法でどう対応するかなどについて議論した。症例2は10歳男児で、音楽療法の目標は発声や発語の促進である。ビデオを供覧しながら、自閉症児の言語の発達、力の入れ具合をどうコントロールさせるか、自閉症児の模倣の発達、こだわりや自傷行為への対応などについて議論した。