1985 年 2 巻 2 号 p. 149-155
タウリン及びエピネフリンを添加した修正タイロード溶液 (mTALP) 中で培養したウサギ射出精子を用いて体外受精土を行った。5時間の培養を行った精子では媒精後速やかに卵子透明帯に結合した。さらに、媒精後1時間以内に囲卵腔中に精子が侵入した。3時間の培養精子でもその割合は低かったが、類似の傾向を示した。しかし、1時間の培養を行った精子では囲卵腔内に侵入したのは媒精後3時間目であった。5時間培養精子による体外受精卵子において、媒精後4-5時問目に雌雄前核土を観察できた、これらの結果はmTAしPが、ウサギ射出精子に比較的短時間で受精能獲得を誘起できることを示した。