哺乳動物卵子研究会誌
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ウサギの体外受精に関する走査型電子顕微鏡 (SEN) による観察
佐藤 嘉兵若田 修司鈴木 淑恵
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1986 年 3 巻 2 号 p. 65-72

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抄録

mTALP培養液中でcapacitationを誘起したウサギ射出精子を用いて体外受精を行ない、初期受精過程における精子先体の形態変化についてSEMを用いて観察を行なった。5時間の前培養を行なった精子は媒精後15-20分でcumulus cellに接着した。その大部分のものはacroeome intact (AI) であった。Cumulus cell群を通過している精子はほとんどがAIであり、一部形態変化が見られたが先体反応は観察できなかった。完全な先体反応が見られたのは透明帯上の精子のみであった。透明帯上に接着し先体反応を起こした精子は、透明帯を消化して囲卵腔内に侵入した。

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© 日本哺乳動物卵子学会
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