1988 年 5 巻 2 号 p. 134-135
体外受精した牛体外成熟卵は体外では8-16細胞期までしか発生し得なかったためウサギやヒツジ卵管内で体内培養することによって胚盤胞期への発生が検討された。そして、この方法によって牛体外成熟卵は正常に胚盤胞期まで発生し受卵牛に移植することで産仔が得られた。
最近、牛体外成熟・体外受精卵を卵丘細胞層、栄養芽層小胞 (trophoblastic vesicle)や卵管上皮細胞層と共培養することにより体外での発生を改善し得ることが報告された。
本研究は、卵丘細胞層との共培養による牛体外成熟・体外受精卵の体外培養法を追試し、その結果受胎例が得られたので報告する。