徒手理学療法
Online ISSN : 2434-4087
Print ISSN : 1346-9223
総説
頸椎への徒手理学療法の実施前に推奨される検査について
吉田 亮太
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 24 巻 1 号 p. 9-14

詳細
抄録

国際整形徒手理学療法士連盟は,頸部への理学療法介入に際しての注意事項をまとめたフレームワーク“Cervical Framework Document”を2012年に発表した。Cervical Framework Documentでは,頸椎に対するマニピュレーションやモビライゼーションといった徒手理学療法介入に先立って幾つかの検査を実施することが推奨されている。その理由として,稀ではあるが,頸部の動脈の問題に起因する頸部痛や頭痛が,筋骨格系由来の頸部痛および頭痛に類似する可能性があるという事実に基づいている。本稿では,頸部の動脈の構造と有害事象について解説するとともに,それに関連する主観的評価,血圧測定,動脈の検査について説明した。

著者関連情報
© 2024 日本徒手理学療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top