気象集誌. 第2輯
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航空機による雲粒及び氷晶の連続観測法について
山下 晃
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1969 年 47 巻 2 号 p. 86-97

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抄録
航空機を用いて雲粒及び氷晶を連続観測するのに三つの方法を実際に用いた.装置は直接連続顕微鏡写真撮影ができるように設計したがこれは他の方法にも使用できるものである.
レプリカ法は雲粒及び氷晶を同時にそのままレプリカとして保存するという点では最も優れているが,常に良好な結果を得るためには雲中の条件に合うよう微妙な調整が必要となる.ウォーターブルー法は過冷却水滴も含めた水滴の捕捉には極めて良好な結果を示す.直接顕微鏡写真撮影法は焦点合わせなど微妙な点はあるが,解析が容易なことなど将来有力な方法となろう.またレプレカ法とウォーターブルー法を併用することにより,各々が他の欠点を補い実際向きの良好な観測を実行することができる.
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