1972 年 50 巻 6 号 p. 533-541
気象要素,特に風と雲の運動を客観解析し,その気象学的価値を改良するための若干の技術について述べる.一例として,気象衛星で観測した熱帯地方の雲のパターンを,うず度と発散の場及びそれに関連して風の場を修正するために,どのように利用できるかを示す.数値モデルに用いるための,発散の鉛直方向の調整法と数値的移流法を開発した.予備的な予報結果を示した.熱帯地方の数値予報モデルにインプットするために,各種の気象衛星資料と通常の観測資料を結びつけるための計画を提案する.