沖縄•本部半島沖合に係留されたアクアポリス船上において,1983年2月より1985年2月までの2ヶ年にわたって,大気中の二酸化炭素濃度の連続測定を実施した.
濃度の日変化は3月から10月の暖候期に観測された.特に夏季の日変化は顕著であり,大気の安定度と密接に関係して特徴的な変化を示した.地域的•局地的汚染の影響を除去するために統計的手法を用いてデータ選択を行った.その結果得られた濃度の季節変化は4月下旬と9月中旬にそれぞれ最高濃度と最低濃度に達っし,振幅は7.2ppmvであった.また,本観測期間の濃度の年増加率は1.6ppmv/yearであった.これらの結果は,同期間に沖縄上空の対流圏下部において実施した航空機観測の結果と良く一致している.