気象集誌. 第2輯
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狭領域スペクトル法に対する一考察
猪川 元興
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1987 年 65 巻 3 号 p. 439-453

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抄録

巽の狭領域スペクトル法(1985)では,修正フーリェ基底関数が変換法と共に用いられており,付加された基底関数のスペクトル展開係数は,所与のものである。
本論文では,付加された基底関数のスペクトル展開係数をあらかじめ与えるのではなく予報する,別の狭領域スペクトル法が,ガラーキン法に基づき定式化される。この方法が巽の狭領域スペクトル法と比較され,巽の狭領域スペクトル法の有利な点が,議論される。
また,修正フーリェ基底関数を変換法と共に用いると,相互作用係数にエラーが生じ,エネルギー保存則が成立しない事が示される。
高階微分に見られるギッブスの現象や境界緩衝項の効果の具体例も示される。

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