2015 年 21 巻 1 号 p. 83-91
子どもの健全な成長や発達には養育者から安定した愛情が注がれることは不可欠である。そのためには、養育者の日常生活や社会生活でのストレス軽減と育児に対する閉塞感を緩和することが必要と考えられる。
そこで本研究は、乳幼児をもつ3名の養育者を対象として、記録内観を応用させた「訪問記録内観」を行いその効果を検討した。Grounded Theory Approachの結果、母親の語りの中に、《記録内観による変化》《記録内観による気付き》《記録内観による効果》などの概念が抽出され、感情、思考、行動に作用していくプロセスが明らかになった。訪問記録内観の内観三項目を考えることにより、自身を客観的に見つめ直し、自身の行動パターンや思考様式に気付きが得られ、その気付きから自己理解が深まり、訪問記録内観前とは違う新たな「物語」が面接で語られた。