2015 年 21 巻 1 号 p. 73-81
本研究は、当院外来に通院中の注意欠如多動性症(AD/HD)および自閉症スペクトラム症(ASD)の診断を受けた親子間の葛藤を抱えていた20代の女性に内観ワークを行い、内観ワーク実施前と実施後にBDI-Ⅱ(ベック抑うつ質問票・第2版)とSD法(Semantic Differental法 / 意味微分法)を実施し、抑うつ状態の変化と自己および両親に対するイメージの変化を検証した。内観ワーク実施前と実施後で、抑うつ状態が23点から10点となり、自己イメージが「どちらでもよい」から「よい」「悪い」に評価が分かれるようになった。両親に対するイメージに大きな変化は見られなかった。内観ワークを3回行うことで、抑うつ状態の改善、自己イメージの変化、セルフモニタリングの出現が認められ、服薬管理や時間管理の面談(コーチング)をスムーズにすすめることができるようになった。