2016 年 22 巻 1 号 p. 59-74
本研究では、抵抗群(=内観に難渋する内観者)を対象に、内観終了後に個別にインタビュー調査を行い、そのインタビュー内容を修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)を用いて分析した。これによって抵抗群の内観中の心理的変化を明らかにすると共に、そのプロセスを仮説モデルとして示した。この心理的変容プロセスの仮説モデルの分析を通して、抵抗群の特徴が明らかになった。彼らは環境適応力が弱く、内観環境に慣れることが難しい。面接者に対する不信感も強く、拒絶的である。彼らは高い理想自己に固執し、現実の自分を見ようとしない。このような特徴が影響して、抵抗群にとって内観をすることは非常に苦しい経験なのである。本研究の結果は、抵抗群の特徴についての示唆に富み、内観を行う際の目標設定や面接者の対応の仕方について具体的指針となるものである。