抄録
目的:本研究は、特定集中治療室(ICU)等に管理栄養士を配置して48時間以内の早期経腸栄養投与に取り組
む重点的な栄養管理が在室日数や在院日数等に及ぼす効果について検証することを目的とした。
方法:著者らが勤務する病院(病床数460床の急性期病院)では、5年以上の入院患者の重点的な栄養管理(栄
養ケア・マネジメント)のキャリアを有し、ICU 等における栄養管理に必要とされる能力を有する管理栄養士
を配置し、2016年から早期経腸栄養プロトコールを用いて48時間以内の早期経腸栄養投与に取り組む栄養ケ
ア・マネジメントをICU 等(10床)に開始した。運用後の2017年度入室患者(360名)と、運用前の2011年度
入室患者(295名)の48時間以内の早期経腸栄養開始率、28日死亡率、在室日数及び在院日数について、後ろ
向き前後比較によって統計的に比較した。
結果:運用後の2017年度は運用前の2011年度に比べて、ICU 等入室患者の早期経腸栄養開始率が25.3 %増大し、
28日死亡率は14 % 減少した。ICU 等の在室日数は中央値で3日、在院日数は中央値で13日減少し、いずれ
も統計的有意差がみられた。
結論:ICU 等に管理栄養士を配置した重点的な栄養管理は、ICU 等における在室日数や在院日数を短縮し、
ICU 等の入室患者の早期の離床や退院に寄与するものと考えられる。
キーワード:管理栄養士の配置、特定集中治療室、早期経腸栄養、栄養ケア・マネジメント、
早期の回復と退院