2012 年 6 巻 3 号 p. 214-217
【目的】脳動脈瘤のコイル塞栓術途中に脱落したマイクロカテーテルを再留置する技法としてlash methodを提示する.【症例】71歳男性,くも膜下出血にて発症した前交通動脈瘤に対しコイル塞栓術を行った.途中でマイクロカテーテルが脱落したため,ネック近傍に留置したマイクロカテーテルをガイドワイヤーの抜去の反作用により進め,カテーテル形状と先端方向を維持したまま再留置した.その結果十分な塞栓術を行うことができた.【結論】すでにコイルが留置された脳動脈瘤に対するマイクロカテーテル再挿入法として本技法が有用であった.特に,不均一にコイルが分布した症例では適しているかもしれない.