Journal of Neuroendovascular Therapy
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症例報告
未破裂前大脳動脈瘤に対するステント支援下塞栓術中に一過性の母血管閉塞をきたした一例
宮腰 明典波多野 武人服部 悦子北原 孝宏多喜 純也早瀬 睦中村 威彦
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ジャーナル オープンアクセス

2015 年 9 巻 1 号 p. 45-49

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抄録

【目的】前大脳動脈瘤に対するステント支援下塞栓中に,一時的に母血管が閉塞した症例を報告する.【症例】症例は75 歳男性.右前大脳動脈A2 部に最大径10 mm の動脈瘤をみとめ,母血管径は2.5 mm であった.Jailing techniqueにて,塞栓術を施行した.カテーテルを引いて11 本目のコイルを挿入したところ,母血管が近位より閉塞した.カテーテルを抜去したところ,母血管は再開通した.【結論】先端がコイル塊およびステントと血管壁の間に捕捉された状態でカテーテルを引き戻したため,直線化し母血管が捻れ閉塞したと考えられた.母血管径が小さい場合,ステントと血管壁の間にカテーテルが捕捉されることがある.

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© 2015 特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会

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