保健医療科学
Online ISSN : 2432-0722
Print ISSN : 1347-6459
ISSN-L : 1347-6459
論文
歩道敷設における医学的課題の工学技術による解決手法
医工協働による深化したユニバーサルデザインによる歩道つくり
浅田 朋彦 三浦 良勝阪東 美智子林 基哉福山 秀直
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2017 年 66 巻 4 号 p. 451-457

詳細
抄録

歩道敷設について医学と工学の学際領域の協働の重要性を最近の国内外の文献に基づいて検討した.まず,歩道敷設の前提となる歩道の利用(歩行)促進の効果を医学(公衆衛生学)的に検討した.次にユニバーサルデザインの歩道敷設について,これまでと現在について概説した.続いて,今後の歩道敷設に関する医学的課題の工学技術的解決について,専門的視点と利用者視点から解説した.最後に,将来の'歩道敷設におけるユニバーサルデザインの深化 'のために,利用者視点を超える医学(神経科学)的課題の提起と工学技術による解決について提言した.例としてCAT(Coincidence Anticipation Timing) performanceを挙げて,利用者が気付かない転倒の防止対応の必要性について医学(神経科学)的に解説し,具体的な工学技術による解決法を提案した.今後このようなユニバーサルデザインの更なる深化を超高齢社会に向けて,実現していくべきであろう.

著者関連情報
© 2017 国立保健医療科学院
前の記事
feedback
Top