保健医療科学
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特集
個別支援を基盤とした難病対策地域協議会と共生社会に向けた取組み
北森 紗也香
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 70 巻 5 号 p. 514-521

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抄録

難病保健活動において保健師は,難病患者・家族が地域で孤立せず,地域の医療資源や社会資源の利用に繋がること,またソーシャルキャピタルを活用し,地域住民による自助及び共助を推進する役割を担うことが求められている.A圏域では,「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」施行年から難病対策地域協議会を開催し,難病施策を推進してきた.A圏域における難病対策地域協議会では,①レスパイト入院,②災害対策の個別支援の中で,患者の療養生活においてQOL向上に繋がった取組みを各関係機関と共有し,地域課題のフィーバックを行った.2事例の取組みを共有し,関係者とともに管内で今後できる取組みについて検討をしたプロセスが,難病対策推進に加え,共生社会づくりにも寄与したと思われた.今後も,難病対策地域協議会の場を活用しながら地域における必要な取組みを行い,保健師の役割を果たしていきたい.

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© 2021 国立保健医療科学院
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