自然言語処理
Online ISSN : 2185-8314
Print ISSN : 1340-7619
ISSN-L : 1340-7619
論文
Bilingual KWIC―対訳表現抽出の可視化による翻訳支援
小川 泰弘外山 勝彦
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 24 巻 1 号 p. 75-93

詳細
抄録

計算機による対訳表現抽出を可視化することにより,対訳辞書の構築や翻訳を支援するツール Bilingual KWIC を開発した.本ツールは,入力されたキーワードに対する対訳表現を自動的に推定し,それらを含む原言語文と対象言語文をそれぞれ KWIC 形式で表示することにより,ユーザの翻訳作業などを支援する.技術的には,形態素解析などを利用せずに文字列情報だけから対訳を抽出するため,どのような言語対にも適用可能であり,さらには単語以外の表現に対しても対訳を表示することが可能である.また対訳表現を KWIC 形式で表示することにより,システムの抽出誤りに対する修正を容易にするだけでなく,派生表現の獲得や複数の対訳表現の比較も可能としている.本稿では,Bilingual KWIC の特徴と開発経緯について述べる.

著者関連情報
© 2017 一般社団法人 言語処理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top