自然言語処理
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連想システムのための概念ベース構成法
語間の論理的関係を用いた属性拡張
小島 一秀渡部 広一河岡 司
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2004 年 11 巻 3 号 p. 21-38

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抄録
自然言語の意味を理解するコンピュータの実現には, 入力された語から関連の強い語を導き出す連想システムが必要と考える. 我々の開発した連想システムは概念ベースと, 語間の関係の深さを定量化する関連度計算アルゴリズムから構成される. 概念ベースは語の意味を語が持つ意味特徴を表す語 (属性) とその語に対する重要性を表す重みの集合で定義しているが, 本研究の目的はこの概念ベースの構築である. 最初の概念ベースは国語辞書から機械構築され, 不適切な属性が多く, 重みも不正確である. この問題に対しては, 属性信頼度を用いた精錬方式が提案されているが, 基本的に属性を増やすことはできない. 本稿では精錬された概念ベースの属性を, 語間の論理的関係を利用して拡張する方式を提案し, その有効性を, テストデータと関連度を用いた実験によって示している.
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© 言語処理学会
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