自然言語処理
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中間言語を用いたインドネシア語-日本語対訳辞書の拡充
土屋 雅稔脇田 敏行AYU PURWARIANTI中川 聖一
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キーワード: 訳語獲得
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2008 年 15 巻 5 号 p. 23-43

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抄録
2つの言語に関わる言語横断の言語処理を実現するには, その言語対を対象とする豊富な言語資源が必要である.対訳辞書は, そのような言語資源の中でも特に重要であるが, あらゆる言語対に対して大規模な対訳辞書が利用できるわけではなく, 小規模な対訳辞書しか利用できないような言語対も多い.そこで本論文では, ある言語対についての既存の小規模な対訳辞書を, その言語対と中間言語の言語資源を利用して大規模な対訳辞書に拡充する方法を提案する.提案法では, 対象となる2つの言語のコーパスから得られた言語の異なる共起ベクトルを, 種辞書に基づいて比較して, 対象となる2つの言語と中間言語の2種類の対訳辞書を用いて得られた訳語候補を選択する情報として用いる.実際に, 小規模なインドネシア譜日本語辞書を, 大規模なインドネシア語一英語辞書と英語一日本語辞書に基づいて拡充する実験を行い, 拡充された辞書が言語横断情報検索の精度を向上させるのに役立つことを示した.
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© 言語処理学会
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