西田哲学会年報
Online ISSN : 2434-2270
Print ISSN : 2188-1995
感覚の「ア・プリオリ」について
西谷啓治と「純粋経験」の規範性
Sova P. K. Cerda
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2024 年 20 巻 p. 126-146

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抄録
本稿の目的は、〈感覚的(aesthetic)主体性〉という観点から西谷啓治の立 場を解釈することである。そのために、本稿では、後期西谷における「純粋 経験」という考えの受容を検討する。本稿の解釈に則れば、〈感覚的主体性〉 は、主体が「理に即して働く」知覚者として、知性から区別されながら同時 に知性から切り離され得ない「感覚の領域」という〈規範的な必然性の領域〉 に参与することを含むのである。
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© 2024 西田哲学会
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