抄録
わが国に超音波ガイドを用いた末梢静脈穿刺法を導入するため, プローブ固定装置を開発し, 成功率と主観的難易度を検証した. 看護学生48名を対象者とし, 16名ずつA群:通常の末梢静脈穿刺, B群:超音波ガイド下末梢静脈穿刺, C群:プローブ固定装置を用いた超音波ガイド下末梢静脈穿刺の3群に分けた. 対象者すべて通常の末梢静脈穿刺の実技練習を行い, B群は超音波ガイドの方法について, C群はそれに加えてプローブ固定装置の使用方法の説明を受けたあとに, 見えない静脈をもつ前腕モデルに対して各群の方法で穿刺を行った. その結果, 3回までに成功した者の割合は, A群56%, B群は75%, C群100%で, A群とC群に有意差があった. また穿刺の主観的難易度は, A群にくらべてB群とC群は有意に低く評価されていた. プローブ固定装置を用いた超音波ガイドにより目視困難な血管に対する末梢静脈穿刺が容易かつ確実となる可能性が示唆された.